ひとくち健康講座

狭窄性腱鞘炎(ばね指)の治療法

2007年11月

 手や指をたくさん使った後、指の付け根が痛くなり、指が引っ掛かるように感じることはありませんか。指は腱の働きによって曲げることができますが、その腱は指や手に数箇所ある腱鞘(けんしょう)というトンネルのような組織の中で動いています。ばね指はその腱や腱鞘が炎症を起こして腫れ、通過障害を起こす疾患です。指を伸ばすときに引っ掛かりながら、ばねのように勢いよく動くことからそう呼ばれています。
 治療としては局所の安静が第一ですが、痛みが強いときは炎症を抑える注射をすると良いでしょう。注射は長期間効果があり、多くは1〜2回の注射で治りますが、何回も炎症を繰り返す場合は腱鞘を切開する手術を必要とすることもあります。手術は局所麻酔で、入院をしないで行うことができます。いつまでもしなやかな指でいるために、お近くの整形外科医にご相談下さい。

吉岡病院  山崎 聖