ひとくち健康講座

水ぼうそう(水痘)の話

2009年2月

    ワクチン接種が唯一の予防法
 昨年の暮れ、天童市では水ぼうそうが大流行しました。ウイルス感染症で潜伏期間が十四日と長く、発疹の出る一日前から発疹がかさぶたになる約一週間はうつる可能性があります。健康な子供が感染しても重症化する事は滅多に無いのですが、約一週間は登園、登校ができず家庭では大変です。成人が発症すると症状も強くなり治癒まで二週間かかる方もいます(外出禁止!)治療は外用剤の他、抗ウイルス剤や痒み止めを用います。高熱さえ無ければ入浴は大丈夫です。一度かかると免疫ができ二回なる事はありませんが、治った後もウイルスは潜んでいて何年、何十年後に帯状疱疹として現れてくる事があります。ワクチン接種が唯一の予防法で、米国では小児期の他、帯状疱疹予防のため六十歳過ぎに接種することが勧められています。また患者に接触してから七十二時間以内に接種を受ければたいてい発症せずにすみます。

小幡皮膚科医院  小幡 和也